保険会社が総合口座に似た名称の新商品を打出す理由とその背景

銀行では普通預金や定期預金のほかに投資信託や外貨預金を組み合わせた口座、証券会社ではMRFと呼ばれる投資信託の一種に株式その他の有価証券取引を組み合わせた口座というように、最近ではさまざまな金融商品の取引メニューをひとつにまとめた「総合口座」を個人の顧客向けに開設しているケースが数多く見られます。
同じく金融商品の一種である保険を扱う保険会社でも、こうした傾向は例外ではなく、「総合」を冠した新商品が打ち出されるケースが増えています。
保険の場合には、死亡や重度障害の補償を目的とした生命保険、けがや病気の際の医療費負担を軽減する医療保険、老齢による身体機能の低下をみすえた介護保険、不動産や家財などの損害に備える損害保険などの数多くのメニューがあり、また支払い方法や保険期間の違いによって、終身保険や定期保険といった区別もあります。
こうした多様なメニューを同じ口座のなかで一本化することで、顧客にとっては必要なサービスを手軽に組み合わせて申し込みをすることが可能となり、また結婚や妊娠・出産、子どもの入学などといったライフサイクルの変化にも機動的に対応することができるようになります。一方、顧客にとっての利便性が高まるということは、会社にとってみれば新規契約を獲得するチャンスを得る機会が増えるということでもあり、双方にとってメリットが大きいといえます。
こうした背景としては、外圧などによる保険分野の規制緩和により米国はじめ外資系企業が取り扱う保険が増えたこと、インターネットの普及により保険外交員の企業訪問などの手段に代わる販売手段が誕生したこと、といった要因にもとづく競争激化が挙げられます。

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